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プロジェクトレポート

 

田んぼ再生プロジェクトの紹介

私たちが田んぼプロジェクトに参加している理由

霞ヶ浦は昔、良質な水が保たれていてきれいな湖でした。しかし、私が生まれた1970年代には霞ヶ浦はすでに汚れきっており、幼いながらに「霞ヶ浦がもっときれいになればいいのに」と思っていました。様々な配慮不足から1980年のアオコが大量に発生し、水質の汚染が深刻な問題となりました。
きれいな霞ヶ浦に戻すためには、1000箇所以上の湧き水が水源である霞ヶ浦の流域からキレイにしなければいけません。そんなあるときに、霞ヶ浦の浄化のために自然再生の事業を精力的に行なっているNPO法人「アサザ基金」さんが当社に来社され、社員への啓蒙の一環として環境活動に取り組むNECとの協働で、荒廃した石岡市谷津田を再生させ、無農薬・無肥料で米を作り、その米で日本酒を作ることを提案されました。
荒廃した谷津田でお米を作り、そこから良質な水ができる。そして生き物の賑わいが聞こえ、生態系が維持され、その良質な水が霞ヶ浦に流れる。そして美しい霞ヶ浦に戻ることが出来れば本当に素晴らしいと思い、2004年からプロジェクトに参加し今年で6年目になります。「100年後のトキが舞う霞ヶ浦」を目指す「アサザ基金」の一翼を担うこのプロジェクトは、絶滅危惧種が10種ほどよみがえり、30年以上手付かずだった谷津田が事業開始1年で復活するなど、いくつもの成果が現れています。

 

 

活動により得られたもの

NECの社員やご家族が環境活動へ参加する楽しみとして、田んぼで出来たお米を食べるだけではもったいない。自分達で作ったお米でお酒を仕込んで清酒にする喜びを味わって頂きたいと、当社の蔵で「一日蔵人」として参加者にお酒づくりを体験して頂いています。私は、環境活動に参加するキッカケが、蔵元で酒仕込ができる、ということでもいいと考えています。また、お酒を造ることで、日本酒やお酒造り、地域への興味や理解を持ってもらったり、このプロジェクトに地元企業である私たちが参画することで、地域と中央、全国への絆も生まれます。
その成果として、「愛酊で笑呼」というNECらしい新しいお酒のブランドが誕生しました。製品のラベルや包装紙はNECで作成して頂きましたが、そこには「ありがとう、大地のめぐみ」「自然の力、自然のめぐみを得てわれら満足」という参加者の想いが表現されています。その包装紙を瓶に巻く作業は、地元・石岡の授産施設「あけぼの荘」さんに依頼し、障害者の方々にも間接的に地元・霞ヶ浦の環境活動に取り組んで頂いていることも大きな成果です。
このプロジェクト活動の面白いところは、参加する三者がそれぞれ本業を活かして環境活動をしているところです。NECは社員の啓発、白菊は酒造りを、アサザ基金は環境活動をと、三者が共同して取り組む一方で、三者各々の目的が別にあるということです。
今後は、これらのお酒を地元・石岡市の商店街に置いてもらい商店街の活性化を図ったり、また霞ヶ浦流域の方々にこのお酒を飲んでもらい、このプロジェクトやお米づくり、お酒づくりの意義を多くの方に理解して頂くことが今後のテーマだと考えています。

 

プロジェクト参加メンバー / 関連サイト紹介

NPO法人アサザ基金 http://www.kasumigaura.net/asaza/
NEC(日本電気株式会社) http://www.nec.co.jp/
NEC田んぼづくりプロジェクト http://www.nec.co.jp/eco/ja/life/education/tanbo/index.html
知的障害者授産施設 あけぼの荘 http://www.seireikai.jp/jusan_akebono.html


 

谷津田の田んぼとは

所在地: 茨城県石岡市東田中字北ノ入
面積: 水田を含めて約4,400平方メートル

谷津田は、谷にある田んぼです。谷を囲む斜面には雑木林、台地の上には畑や草原があり、森や斜面の雑木林に降った雨は、少しずつゆっくりと谷ににじみ出し、湧き水となります。かつての北ノ入は豊富に湧き出る清水を利用して稲作がさかんに行われてきた場所でしたが、減反の対象とされ、30年近くの間、荒廃が進みました。しかし、2004年にこのプロジェクトにより田んぼが再生し、谷津田を復活させました。
田んぼで使われた水は、近くに流れる山王川を通って、霞ヶ浦に流れ込み、湧き水は、少ない時でも毎分70リットル、年間3.7万トン以上の水量になります。

 

その他のプロジェクト

廣瀬商店では、上記活動以外にも、NPO法人アサザ基金、(株)田中酒造店とも協働で、谷津田の田んぼで生産された酒米で、お酒を造る活動を展開しています。
その成果として、平成20年12月よりオリジナルブランド「広がれあさざの夢」と名付けられた商品を販売開始されました。この活動は、平成21年10月9日に、(財)イオン環境財団と環境省によって創出された「生物多様性日本アワード」にて、第1回グランプリを受賞しました。