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守りつづける杜氏の酒づくり

工場長 瀧田雄一郎 Yuuichirou Takita

後世に老舗酒蔵の味を伝承する、若き工場長の熱き使命感


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廣瀬商店へ入社した経緯をおしえてください。

家業が水戸で酒造業を営んでいるんです。小さいころから酒づくりに慣れ親しむ環境で育ってきたため、すんなりとこの仕事に入れましたね。特別、迷うこともなかったですし。高校生の時には酒造の道に進むと決めていましたから、進学も東京農業大学の醸造科を選びました。ですから廣瀬専務と出身校が同じなんです。卒業後には、父親同士が長年懇意にしていることもあり、廣瀬商店へ入社しました。他県の会社からの誘いもありましたが、地元で酒づくりに携わりたい気持ちが強かったんですよね。

 

 

入社してからは、どのような業務に関わりましたか。

仕込み作業もしましたし、濾過・調合もやらせていただきました。他にも、製造計画、瓶詰めの工程と、廣瀬商店で行なう全ての業務を一通り経験させてもらっています。現在、入社して10年。工場長に抜擢してもらってからは5年が経過しました。工場長になった当初は目の前の業務をこなすことで精一杯でしたが、最近では様々な考慮すべき点も見えてきたんです。当社は小規模の酒蔵ですから、工場長の立場として全てのことに責任を持たなければいけません。出荷の管理然り、資材の管理然り。全てを任せてもらえるのは大変ではありますが、同時にやりがいも非常に大きい。おかげさまで、入社してからずっと充実した日々を送っています。

 

 

廣瀬商店はどのような会社だと感じていますか?

従業員同士の繋がりが非常に強いアットホームな組織です。一つのグループ、一つの家族として、和の連携がしっかりとれていますね。一枚岩だからこそ、不意のアクシデントに見舞われても機敏に対応できるんです。また、杜氏さんがいてくれることも、廣瀬商店の大きな強み。酒づくりの専門家として高い技術、深い知識を持っている杜氏さんは、より良い品質の商品を確実にお客様へ届けるという点で、とても心強い存在。先人からの伝統を継承してきた杜氏さんの技やストイックなまでの姿勢には、やはり学ぶべきことが多いですよね。

 

 

工場長として、最も注意している点は?

何といっても品質管理に尽きるのではないでしょうか。同じ品質の商品をつくり続ける再現性。酒は、やはり味が全てですから。難しいのはつくり手である我々の体調や心理状況によっても、完成するものに影響が出てしまうこと。それだけ繊細なものなんですよね。逆にそこが酒づくりのおもしろいところでもあると思います。そういう一つひとつのことをクリアして、安定した白菊の酒を保っていきたいです。新しいことにチャレンジするのも企業として大切なスタンスですが、同じ味を、後進の人間に伝えることも、やはり同様に重要なことなんですよね。

 

 

この仕事をしていて嬉しさを感じるのはどのようなことですか?

自分たちのつくった銘柄を、実際に飲んでいただいている機会に立ち会ったり、購入いただいている姿を見た時に、嬉しさ、喜びを実感できるんですよね。親子代々で愛飲してくださるお客様も多いですし、女性にご好評をいただくことも多いんです。スッキリした中にも味わいがある白菊の酒。繰り返しになりますけれど、この味を継続し、高い品質性で再現し続けることが、工場長としての私の役割、使命だと思っています。

 

取材日:2010年1月18日