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職人の想いを伝えるお酒

白菊の蔵と酒に宿るは、有形無形の杜氏魂


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経験と勘、熟練の技があってこそ成立する酒づくり

酒づくりも時代の流れにより機械化が進み、確かに効率性や利便性が増してきました。しかしどれほど機械が進歩しても、要となる根幹は人の手でこそ行なうのが酒づくりの真実。伝統に基づいた昔ながらのやり方があってこそ。機械を使っても決してできないことを、人の経験と勘が成し得るんです。だからこそ廣瀬商店では、杜氏さんを始めとする蔵人たちの手で酒づくりを続けています。「人件費が大変でしょう?」と尋ねられることもありますが、コストの一言で換算できないほどの働きを杜氏さんたちはしてくれる。ひいては白菊の酒を愛飲くださる方々に喜んでいただけるのも、その考え方に沿った伝統の酒づくりを実践しているからなんです。

 

 

それぞれのプロが遂行する酒づくりと経営の現場

言うまでもないことですが、酒づくりは易しい仕事ではありません。例えば、経営側である社長や私が、現場である蔵に入り、酒づくりを学び、実際に行なうとしたら、必ず運営の部分で支障が出る。それはもう断言できますね。仮に酒づくりと経営が両立できたとしても、そこには必ず何らかの妥協が生まれてしまいます。本当に厳しい世界ですから。どうあっても酒の味に関わってくることだなので、兼務で蔵に入ることはできません。あくまで酒づくりと経営は、それぞれがプロフェッショナルでなければ、高いレベルでの供給ができない、というのが私たちの考え方です。そのために蔵は、杜氏さんを始め、蔵人、白菊の従業員で切り盛りするという形をとっています。

 

 

凄まじきは全身全霊をかける酒づくりへの姿勢

私が家業に携わった当初、蔵に入り、酒づくりについて学ぶ機会がありました。最初は何もわからない状態でしたし、蔵人たちともなかなか打ち解けられない。「これは自分も一緒に住み込みで真摯に取り組まなければ、何も理解できない」と感じ、蔵人と同じ生活をしました。文字通り、同じ屋根の下、同じ釜の飯を食う、という。おかげで、蔵人とも親しくなれ、仕事も徐々に理解できるようになりました。その中で最も印象に残ったのは、杜氏さんの酒づくりにかける、並々ならぬ神経の注ぎ方です。杜氏さんは、本当に最低限度しか蔵の敷地から出ない。夜中も、醪(もろみ)や麹(こうじ)の状態が心配で、蔵の中をいつも見回っていましたし。それも立場上、仕方なしにやっているのではなく、確認せずにはいられないから。その頃の杜氏さんは「子育てと同じ」という言い方で表現していましたね。全身全霊をかけた酒づくり。その凄みをまざまざと見せつけられました。杜氏さんのいる酒づくりに廣瀬商店がこだわるのは、まさにその点なんですよ。

 

 

廣瀬商店に欠かせない杜氏という大きな存在

酒づくりの絶対的実力者、杜氏さんがいてくれることで、私も含め、廣瀬商店の従業員が学ぶことは非常に多いんです。酒づくりの技術のみならず、統率力や生き様そのものなど、数えきれぬ有形無形のことが勉強できる。本当に財産ですよね、これらは。蔵人同士のチームワークも、杜氏さんがいてこそ円滑に機能する。廣瀬商店にとって、杜氏さんの存在は絶対に欠かせません。私の代は無論、やがて私の子供の代に替わっても、蔵に杜氏さんがいるという図式は不変であってほしいですし、そうあるべきだと確信しています。だいぶ先の話ではありますが。

 

2010年1月27日・廣瀬慶之助 談